深田貴美子の動向

2016.10.21記事一覧へもどる

民活の力技!高松丸亀商店街再開発事業視察

 《珠玉の総務委員会行政視察報告その2》

念願の「高松丸亀商店街」再開発事業視察!


かねてより念願の香川県高松市丸亀町の商店街を視察してまいりました。

http://www.kame3.jp/

◎気が付くと75人しか住んでいなかった。

バブルで土地が高騰し、人が住めなくなり、気が付くとなんとダウンタウンには「75人」しか人が住んでいなかったとうかがいました。見渡せば、住宅開発が拡がり、人口減少時代に巨大なインフラコストがかかることが一目でわかる都市のありようになっていたとのこと。人口を中心市街地に取り戻す「コンパクトシティ」を目指し、地権者総出で議論が始まったとのこと。


◎「民間主導」のまちづくりへの決意

市からの補助金をもらって、イベント開催や「ゆるキャラ」による一過性のにぎわいから決別しようと決めたことが、大きないっぽになったとうかがいました。都市再開発法・都市再生特別措置法・中心市街地活性化法等あらゆる手法の検討を行い、すべて「民間主導」による再開発の覚悟をお決めになりました。


◎共同出資会社を立ち上げ、「まちづくり会社」に出資

目抜き通りを、7街区に分けで、それぞれに共同出資会社を立ち上げました。さらに、出資会社が1億円を出資し、「まちづくり株式会社」を創設。定期借地権を導入し、土地の所有と利用を分離し、商業床と公共施設、分譲住宅を積み上げた、コンパクトシティを実現しておられます。ブロックごと「イベント・にぎわい」「食」「健康」「文化」等のテーマがあり、テナントミックスも生活者の視点で取り揃え、女性に嬉しいまちづくりを実現しておられました。


◎高齢社会と防災の視点

実は、マンションはいつか寿命がくるのですが、建て替えの際には、管理組合でも大議論になり、なかなか建て替えが進みません。定期借地権でのマンション建設は、有無を言わさず、50年後60年後は建て替えるというお約束があるため、大変今後注目される手法です。しかしながら、定借の場合、ローンが組めないという現実もあり、今後は、年金生活の方々が増えることを予想し、年金で払える賃貸マンションを検討しておられるそうです。

さらに、四国は南海トラフによる高潮の備えは必須です。本再開発事業では、国が認めたがない空中回廊手法でつなぐことで、避難を可能とするために、国交省と猛烈に交渉をしたとうかがいました。時間がなかったために、詳細はうかがうことが叶わず、後日となりました。


◎地域コミュニティがあったからこその実現

丸亀は、400年の歴史のある城下町です。古くからの地域コミュニティが力を寄せ合えたからこそ実現できたと高松丸亀商店街振興組合古川康造理事長のお話をワクワクしながらうかがいました。もう一度、必ずうかがいたい視察の現場でした。

 

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